たった数文字で俺はmacOSを殺した
夏の終わり、突然の別れ、うんちぶり
全力で助けるから
9月11日 土曜日 21:30
VScodeの挙動がおかしい、開いても激重でデバッガもあんまりよく動かない。終了させても動いてバッテリーの電源をめちゃめちゃ食っている。
一度アンインストールしようと方法をみて、ターミナルから実行すると一度失敗した。もう一度同じスクリプトで実行しようとした矢先、キー操作を誤りコマンドの半分以上を消してしまいその状態で実行した。
瞬間、ターミナルの後ろに映るデスクトップにおいていた、無関係のはずの様々なディレクトリやファイルが一瞬にして全て消えた。「あっ」と思わず声絵が出てしまった。
9月11日 土曜日 21:36 殺しちゃった...ってコト...!?
デスクトップにおいていたファイル達が跡形もなく消えた。ターミナルから見てみると、かなり上位層のディレクトリや今までに設定したパスなども消えていた。
う~ん????
PCの挙動が怪しい。完全にやった。
9月11日 土曜日 21:40 tasukete, please
友人に泣きつく。macのTime Machineの機能をここで初めて知るが、つまりそれは設定していないということだったので有効化されておらず終わり。
なんか設定を開くとキーチェーンの認証に失敗したとか出る。ヤバそう、ウケる。
9月11日 土曜日 22:10 みんな、俺のせいで.....
復元ソフトEase USを導入。何が消えたのか確認するとともに、復元を試みる。
なーーーーーーーーんかめっちゃ消してた。良くない...良くなくない.....??
9月11日 土曜日 22:25 復元ソフトってよォ~~。復元できるんじゃあねぇのかああ~~~っ!?どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!フォルダにアクセスできませんってどういう事だッ!ナメやがってクソッ!クソッ!
通話&画面共有開始。復元ソフトが無料版だと2GBまでしか復元できないという縛りがあるため、命の選別が始まる。なんとか、usr/など動作に必須の大事なフォルダたちだけを選び2GBに収める。復元のために保存先としてフォルダ(ルートディレクトリ)を指定して復元しようとする。
ここで問題発生。ソフトからフォルダへのアクセス権が付与されない。設定から許可してもダメ。とういうかどこのフォルダに置こうとしてもアクセスできず復元ができない。ユーザーが死んでいるからかという話になり。新しく管理者権限のあるユーザーを別に作ってそこでも操作してみるがやっぱり復元できず。さっき消えたフォルダから察するにまぁあり得る。
復元ソフトには消去したファイルを探索して認識した後、一時的にソフト上にその結果を保存することができる機能がついているが、それも動作せず動作をやり直す度に探索せねばならず、辛いのきもちでいっぱいになる。
2時間ほど粘ったものの復元できず。この時、PCに復元できないためHDDに保存しようとしたがUSBtype-Cしかついていないmacは変換機をかまさなければならないのに、その変換器の行方が分からなくなりあきらめる。寝た。
9月12日 日曜日 14:30 9月6日 ご臨終です
次の日起床後、あっさり変換機が見つかり歓喜。これでうまくいくかと思いきや、macくんがHDDを認識してくれない。一応、マウントはしていて数日前にも使ったため、本来使えるはずだが、"df -h"と打ってもHDDが出てこず認識されていない。終わった。
最後の悪あがきもしたが、無理だった。
生物系大学生がmacBookを工場出荷時に戻してみた!
9月12日 日曜日 16:00 ふっかつのじゅもん
Apple公式の工場出荷時に戻す方法を参照しながら初期化作業。ボリュームを消去してついに再インストールda☆☆☆....と、思ったのもつかの間、ポップアップがでて「権限がない」だのどうのこうのとパーソナライズエラーが表示される。
心の中のギアッチョをどうにか抑え、Appleサポートに連絡し対処方法を教えてもらう。参照ページによると、"macを消去"を複数回行ってターミナルからインストーラを導入して行えとのこと。
ここでまた問題発生。家の回線が細いのかネットワーク設定か、公式に書かれているようにcurlコマンドでインストールしようとすると、
curl error (18) - transfer closed with outstanding read data remaining
をいただく。stack overflowをみてもネットワークに全く明るくないのでよくわからん。一応サポートに聞くと「インターネット環境を変えて、それでもだめそうならまた相談して」と言われたので、別の環境でやるが途切れる。
9月13~14日 13:00 頭おかしなるで
友人が、外部ディスクで起動可能なインストーラをつくってやってみと教えてくれる。
おそらくは早く直したいという心理がはたらき、存在しないインストーラを指定してインストーラディスクを作るコマンドをたたくなどポカをやらかしていた。お前、パソコンむいてないよ。
9月15日 水曜日 10:00 生まれついての『機械音痴』だから闘いに来たのだッ!
どうにかインストーラを作ってmacにつなぐも、インストーラが出てこない。はぁ~~~~~~~?????と思ったが、もう一度作り直すと認識された。戦いでは焦ってはダメ、負けを心の中で認めた時点で敗北、魂が抜かれるので。
認識されたのでやっとか...と思い、安堵してインストールを進めようとしたところ、OSをインストールするときに必ず出てくるはずのインストール先のボリューム(内臓ディスク)が選択肢に出てこない。何で?何で?何で?何で?何で?インストールできんやんけ...
9月15日 水曜日 15:00 何って...macOSを壊しただけだが?
もうAppleを頼るしかない。これまでに3回ほどAppleのサポートに連絡していたため、「インストールの失敗ですね」的なことを言われる。ただ毎回お相談内容は違うのでしっかり説明して対処してもらう。
今まではなかったのに、この時チャット中にネット接続が不安定になり3回ほど現状の説明をやり直した。しんど。
3人目で「かなり大変な状況のようなので専門の担当者に電話でつなぐわよ」とチャットサポートについに匙を投げられ、電話で対応してもらうことになった。(表現がネガティブに聞こえるかもしれないがこれはAppleは悪くない、悪いのは俺)
Appleサポートの手に負えなかった男 pic.twitter.com/GNr4pFxan9
— 9O'clock (@9o_clock) 2021年9月15日
9月15日 水曜日 16:10 いい最終回だった
担当者と会話しながら、macを消去するプロセスを繰り返しとうとう内臓ボリュームがインストール先として現れた。先刻出会ったパーソナライズエラーにも出会わずインストールできそして....
一度死んだMac book pic.twitter.com/XA69d5DW0Q
— 9O'clock (@9o_clock) 2021年9月15日
復活!
これにて長い長い復旧までの道のりは終わったのです。ちゃんちゃん。
学んだこと
1. 俺みたいなやつはrm -rfを使ってはならん
そもそもこんな操作をしなければこうはならなかった。まだ研究室配属前で大したデータも入っていなかったから諦めもついたが、これが研究中や就職してからだったらと思うと震える。Linuxの勉強しましょうね...
2. バックアップとれ~~~~~?????
ちゃんとね、クラウドでも外部ディスクでもデータ保存や設定ファイルのスナップショットを残しておけば、仮にデータ消えてもすぐに復旧できるし環境構築を一からやらなくても済む。こちらもちゃんと勉強していきたい。
3. Appleのサポート超優しい
こんなマヌケでも復旧できるまで手伝ってくれたAppleサポートさんマジ神。わかりやすいし腰も低いしこちらが申し訳なかった。マニュアルも充実してるし、ありがとうの気持ちでいっぱいですね...
4. 助けてくれた友人ありがとう
分らないことがあるとTwitterのDMをついつい投げてしまうが、社会人で学生の俺と比べて忙しいのにも関わらず今回もめちゃめちゃ対応して教えてくれるので感謝しきれない。コマンドラインでの操作に慣れつつあるのは本当に彼のおかげ。ありがとうと言わせてくれ。
おわり
消えてしまうと本当にヤバいみたいなリスクファクターを抱えていたわけではない今、この状況になってめちゃめちゃいろんなエラーにあたることができた経験自体はよかったと思う。二度としないように自分では気を付けるが、周りで今後似たようなことがあれば次は俺が助ける側だぜ、みんな。
機械は女の子を扱うように、大事に扱いましょう。